FUJI ROCK '17 DAY3

いよいよ最終日。一発目はTHE NOVEMBERS。普通朝観るバンドじゃねーよっていう笑 でも朝っぱらから鳴り響く轟音、4人の佇まい、ホワイトステージのロケーション、途中から降った雨...。全部ぶつかり合って巨大なうねりを起こしてきた様がめちゃくちゃかっこよかった。。かつてはロキノン界隈のリスナーが聴くバンドだったのが、長い時間をかけて徐々にファン層をスライドさせてきた感があるノベンバ。懐かしい「こわれる」とかもやってたけど、同じ曲でも全然違う聴こえ方に思えた。


レッドマーキーに移動し、DYGL。ニューカマーながら早々にマーキーに抜擢されたのも納得のステージだった。そもそも音楽的にフジロックに出てる洋楽感が半端ないので、ココで聴くのは正解。3年に1回ぐらいやってくる常連になるかも。


グリーンでJET。解散前は苗場の常連だったバンドだけど、最後に出たのは2009年で、自分が行き始めたのが2010年だからギリギリ間に合わず、ライブを観た事が無かった。アルバム普通に好きだけど、やはりAre You Gonna Be My Girl?を観るのが最大の目的だったので、前半は疲れもあってボーっとしていた。後半遂にあのイントロが鳴り、一気に覚醒!そして観客、一気に前方へ。俺これが観たかったんだよ!満足。


グリーンでYUKI。暇だったのと、YUKIちゃんをこんな前で観られる機会ももうないだろうという事でJET終了後から待機。ストリングス等含めてかなりの大所帯での出演のため、サウンドチェックから色んな楽器の音が入り乱れて、しかもその音がやたら優雅で、早くも盛り上がる客達。そしていよいよ登場したYUKI、こんな可愛い生き物いる?ってぐらいの可憐さだった。音楽性に反してファンが過激にヒートアップしたのが結構怖くって、最初5列目ぐらいにいたのが、押され押されで最後数列下がってしまった。結果全体が観やすくはなったけど。セットリストは結構易しく、歴代のシングル中心の内容。ずっと雨で辛かったけど、ラスト「WAGON」の♪恵みの雨に打たれよう~のとこに繋がったのを観て、この為の雨か!!と一人感動してしまった。


苗場食堂で、むぎ(猫)。一部で話題になってる沖縄の猫。しっかりネタ仕込んできてるなあとは思った。あと、木琴叩くミュージシャンって久々に見た。


この日は観るものが決まってないのが多かったのだが、夜もそうで、結局アバロンLITTLE CREATURES×原田郁子に行った。しかしちょっと驚くほどの超満員。最初リトクリ単独で演奏してから、原田郁子を迎えての4人セットへ。中盤、クラムボン「バイタルサイン」をこの布陣で演奏する場面も。面白かったのは、原田郁子ヴォーカルで始まったSWEET MEMORIES(松田聖子)カバーが、1番終わったとこで青柳さんヴォーカルの恋しくて(BEGIN)になる展開!コード進行が似ているよう。で、それも1番終わったとこでまたSweet Memoriesに戻るという。なにこれ!夜の冷たい空気と、アバロンの幻想的な雰囲気によく合ってた。


トリは最後までビョークと悩んだものの、ヘブンのTHUNDERCATへ。これは良過ぎてビックリした。オザケンさえいなければ完全にベストアクトだったのに...!ドラムのテクニックのエグさに口開きっぱなしだった。ヘヴンのあの雰囲気、夏の夜空、少し冷たい空気...それら全てと相まって、トリップしてしまうよな気持ち良さ。あまりにいい気分になって、会場をウロウロして色んな場所からその音楽に浸ってみたりして。すんばらしい体験だった。


今年は朝までは遊ばず、その後深夜バスで帰宅。着くまでグッスリだった。


フェス終了後、今年はいつになくゴミのポイ捨てやタバコの吸い方といったマナーが話題になったけど、自分自身もそんな場面に遭遇した。あれはゴリラズの時、隣の外国人がずっとタバコを吸っていた。最初は煙たいから嫌だなとか、それぐらいのものだった。ただ、段々酔ってきたのかフラフラするようになってきて、一度僕の腕にタバコが当たった。危ないので少し睨んだら、ヘラヘラした顏で一応謝ってきたので、見過ごした。暫くして、またフラフラしながらこちらに来て、今度はリュックにタバコの火が当たった。彼を見ると、やっぱりヘラヘラした顏で謝ってきたので、今度は英語で注意した。すると彼は少し距離を置くようになったけど、やっぱりタバコは持ったままだった。そういう人は、当然のようにタバコのポイ捨てもしていた。8年間フジロックに行ってるけど、こんな思いをした事は無かった。ただでさえ訪日外国人が増えているし、自分が海外フェスに行きたいと思うのと同じでフジロックに行きたい外国人が沢山いるのもよく分かる。去年出た世界のフェス格付けでフジは3位だったしね。でも、フジロックが大事にしてきた思いが伝わってない新規の客が増えるとどうなるかを今年はちょっと思い知らされた。「分かってる客」だけが残っても衰退しかないから続けるには新規は必要だし、今までもそうやってきたはずなんだけど...ここにきて新たな課題。ライブは総じて楽しかったし、久々に自然に翻弄されたフジロックらしい3日間でした。